第二の人生、気ままに生きる

60歳で退職しました。その後の自由な人生を記録と周辺のおもしろ情報など

『世界と比べてわかる 日本の貧困のリアル』石井 光太 (PHP文庫)

世界と比べてわかる 日本の貧困のリアル (PHP文庫)

1 この本の特徴

日本は先進国中ワースト4位の貧困大国だという事実があります。 そして、社会問題のほとんどが貧困の問題を抜きにして解決できません。
日本の貧困のリアルを知るためには、途上国の貧困と比べるとわかりやすいと考えられます。日本の貧困は相対的、途上国は絶対的と言われている貧困です。相対的貧困とは何か、いろいろな側面から、途上国の絶対的貧困と比較して、その姿をハッキリと認識できるようにしていきます。

2 主な内容

住居について、貧しい者と富む者の居住区が明確に別れている途上国と、混在している日本があります。その中で助け合って暮らす途上国と、孤立化する日本の貧困者の実態が明らかにされます。
路上生活者では、家族で暮す途上国、一人で暮らす日本。途上国では生まれたところや民族などではじめから貧困を約束されている場合が多く、日本ではセフティーネットが何重にもあるが一度落ちると這いあがれない苛酷さがあります。
教育については、日本の制度は恵まれていますが、途上国では必要最小限の教育が受けられればいい方だという国も多いとのことです。
危険と隣り合わせの労働環境に置かれているがチャンスもある途上国と、歩哨システムは充実しているが希望がない日本の差が浮き彫りになります。
その他、結婚、犯罪、食事、病と死などの違いを明らかにして、各事例を織り交ぜながら日本の行きつく先を探っていきます。

3 感想

多くの子どもを産み育て老後の面倒を見てもらおうとする途上国の貧困家庭と、子どもがいては生きていけない日本の貧困社会という図式は、わたしたち日本人の考え方の芳香性が間違っていることを示していると感じました。
死体を葬るために物乞いをする途上国の人が、その死体を使いまわしあちこちで稼ぎまくる姿と、孤独で誰にも看取られず息絶える日本の孤独死の現場の違いにも考えさせられます。
GDP世界第三位の経済大国になりながら、随分と個人主義に傾倒しすぎているさみしさを感じました。

 

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