第二の人生、気ままに生きる

60歳で退職しました。その後の自由な人生を記録と周辺のおもしろ情報など

『豚の死なない日』ロバート・ニュートン・ペック(白水Uブックス)


アメリカ合衆国ヤングアダルト小説の傑作。
古き良き時代、北米の台地で、牛・豚・鶏と、良き隣人たちとともに生きる開拓民の生活が描かれています。
主人公は十二歳の少年です。その時代、その地域では、十二歳までは子ども、十三歳から大人の扱いをされるのです。子どもから、大人への脱皮を見事に描かれています。
主人公は、牛のお産に立ち会ったお礼に子豚をもらい、それを育てながら成長していきます。子豚はすぐに大きくなり、しつけが行き届いた素晴らしい豚だと品評会で表彰までされるのですが、ある問題が持ち上がり、処分されることになります。
動物たちと人間との間にセンチメンタルな感情が希薄なところがリアリティがあって胸に迫ります。
「豚の死なない日」という変な題名ですが、これは、主人公の父が豚の屠殺を仕事にしていることと関係しています。
広い台地で大空の下、生、成長、そして死が自然の営みと一体となっている感覚がこの本の持ち味になっています。