第二の人生、気ままに生きる

60歳で退職しました。その後の自由な人生を記録と周辺のおもしろ情報など

『発狂した宇宙』フレドリック・ブラウン(グーテンベルク21)

発狂した宇宙


多次元宇宙SFの古典的名作。
月へロケットを打ち上げるのに失敗し、地球に激突した衝撃で、主人公は他の宇宙に飛ばされてしまいます。
そこでは、ほとんど現在(この本が書かれた当時)の地球と同じですが、恒星間航行が実用化されており、未知の地球外知的生命体と戦争状態にありました。
他にも貨幣の単位がドルからクレジットに代わっていたり、夜間の外出は、暗黒の霧が散布され無法化する危険な状態となっていたりとおかしなことがありました。
もっとも危険なのは、敵の宇宙人のスパイと少しでも疑われた場合、射殺されてしまうのです。
なんとか、ごまかしながら、その世界に溶け込み、元の宇宙へ戻りたい主人公の奮闘がはじまります。
SFの醍醐味は、なんといっても科学で変わってしまった社会を疑似体験できることでしょう。この作品は、ふんだんにそれが成されていて、これぞSFと味わい尽くすことができます。
無数に存在するであろう多次元の宇宙の一つから、もう一つへの飛躍は、ある意味、夢の実現でもあります。現代で言えば異世界転生ものが流行しているのもその表れでしょう。
それより現実に近く、想像しうる多次元宇宙の冒険がこの書です。
小説雑誌の編集者だった主人公が作家として食べていこうとするところからはじまり、宇宙艦隊に乗り込み敵の新兵器と対峙するまでの飛躍も小気味よく楽しめました。
この夏、SFの醍醐味、味わってみるのもよいでしょう。

発狂した宇宙

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